名曲名盤ベスト3 リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」

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リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」

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名曲名盤ベスト3 リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」

名君の誉れ高かったアラブのシャリアール王は、奴隷を相手に浮気していた王妃の首をはねて以来狂気に取り憑かれ、毎晩処女を夜伽させては翌朝殺してしまうという残酷極まりない蛮行を重ねていた。そこで、大臣の娘シェエラザードは自らすすんで王のもとに参じ、夜ごと摩訶不思議な物語を語って聞かせる。彼女の話は、ときに血湧き肉躍るアドベンチャー・ロマン、ときにエロティックな艶笑譚、またあるときは血も凍るゴシック・ホラー。どれもこれもすこぶる面白い。シャリアール王は物語の続きを聞きたくて聞きたくてたまらないものだから、シェエラザードを殺せなくなってしまう。彼女は延々千一夜にわたって物語を語り、やがて改心したシャリアール王はシェエラザードを妃に迎え、以前にもまさる名君となった。
10世紀から13世紀、約300年にわたって複数の人間により書き継がれた、説話文学の金字塔、お馴染み「アラビアン・ナイト」の一席。
この長大な物語を題材に、シャリアール王とシェエラザードの二つの主題をメインとした4つの楽章から成る交響組曲「シェエラザード」を作曲したのは、ロシア五人組の最年少で、民謡の採集と編曲に熱心だったニコライ・リムスキー=コルサコフ(1844−1909)。「シェエラザード」の各楽章はコルサコフ自身によって表題が付けられているので、それぞれの情景を想像しながら愉しむことができる。

第1楽章「海とシンバッドの船」
第2楽章「カレンダー王子の物語」
第3楽章「若い王子と王女」
第4楽章「バクダットの祭り−海−船は青銅の騎士のある岩で難破−終曲」

まず第1楽章の冒頭で、荒れ狂った金管の咆哮(シャリアール王のテーマ)があり、その後すぐに甘美なヴァイオリン(シェエラザードのテーマ)が現れると、音楽は最初の物語の舞台となる大海原の情景描写へと移ってゆく。以後、シャリアール王とシェエラザードのテーマは、各楽章の要所要所に登場し、絢爛豪華な音楽絵巻を華麗に彩ってゆく。
雄々しいシャリアール王のテーマは大きなアクセントになって迫力たっぷりだが、聞きものは何といってもヴァイオリンで艶美に奏でられるエキゾチックなシェエラザードのテーマ。ソロを担当するヴァイオリニストによって、曲の印象が大きく左右される。
若い頃から音楽家を志していたリムスキー=コルサコフだが、家族の反対があって18歳で海軍に入り、士官候補生として遠洋航海に出たこともある。第1楽章や第4楽章での海の情景音楽が、まるで絵画を見るような鮮やかさで描写されているのも、そうした体験が生かされているからだろう。物語は第4楽章の狂乱のクライマックスで最高潮に達し、やがてシェエラザードのテーマに穏やかに奏でられるシャリアール王のテーマが合流して、静かに幕を閉じる。
各楽章に表題が用意されているため情景がイメージしやすく、ストーリー性が濃いので、まるで映画音楽を聴いているような錯覚に陥る。特に第2楽章の鮮やかなフィニッシュは効果抜群で、これではシャリアール王ならずとも続きを聴きたくて聴きたくて堪らない気分になるのは必然。心憎いばかりの見事な演出といえよう。

ワレリー・ゲルギエフ指揮キーロフ歌劇場管弦楽団 Amazon-Associates

ワレリー・ゲルギエフ指揮 キーロフ歌劇場管弦楽団

(Philips) 2001年録音

ゲルギエフ、名前も凄いがその指揮ぶりはまるで野獣のように激しく凶暴。あるときはスパイスたっぷり激辛シシカバブ、またあるときは濃厚スープのボルシチ風。テンポの緩急にメリハリを利かせた第4楽章は、中近東とロシア、双方の土俗エネルギーを圧力釜で煮込んだような大熱演。ホール残響にやや癖のある録音は、壮大な音楽絵巻にマッチして超優秀。ヴァイオリンはセルゲイ・レヴィーチン。

ボロディンの交響詩「中央アジアの草原にて」と、バラキレフの「イスラメイ(リアプノフ編)」を同時収録。

 
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レオポルド・ストコフスキー指揮 ロンドン交響楽団

(Decca/London) 1964年録音 NicePrice!

こういったケバケバしい楽曲をやらせると、やはりストコフスキーの右に出るものはいない。先のゲルギエフ盤も迫力篇だが、こちらの破天荒ぶりに比べたら今一歩踏み込みが足りないと言わざるを得ない。弦楽器は艶めかしく、金管楽器は吠えまくる。オーケストラの荒事師、ストコフスキーの真骨頂。彼はこの曲を5回録音しているが、本ディスクはそのなかでも一番派手で愉快な1964年(4回目)録音盤。フェイズ4方式マルチ録音で低域弦楽器群のうねりが大迫力。ヴァイオリンは エリック・グリューエンバーグ。

同時収録は、ストコフスキー指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団によるリムスキー=コルサコフの「スペイン奇想曲」

 
エルネスト・アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団 Amazon-Associates

エルネスト・アンセルメ指揮 スイス・ロマンド管弦楽団

(Decca/London) 1960年録音

先の2枚があまりにも個性的なので3枚目の選択には迷ったが、結局、この楽曲を最も得意とし、1000回以上も演奏したというアンセルメの、4度目の録音に落ち着いた。
先の2枚がハリウッド超大作なら、こちらはエレガントなヨーロッパ映画。ストコフスキー盤ではまったく印象に残らなかった木管も、この演奏では美しい音色を響かせる。ファンタスティックな第3楽章は、3枚のなかで最も華麗。感情変化が緻密に計算され、華やかに彩られた、これが本来の総天然色「シェエラザード」。古いステレオ録音ながら、24bitデジタル・リマスタリングされ、第4楽章もかなりの迫力。ヴァイオリンはローラン・スニヴ。

アンタール「交響曲第2番」とのカップリング。

 

[コラム]

リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」 (2006年10月06日)

[Another Disc]

リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」 (輸入盤)  ニコライ・リムスキー=コルサコフ
ワレリー・ゲルギエフ  レオポルド・ストコフスキー  エルネスト・アンセルメ

[楽譜 Sheet Music & Scores]

リムスキー=コルサコフ  交響組曲「シェヘラザード」  リムスキー=コルサコフ(輸入スコア)
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