名曲名盤ベスト3 ホルスト/交響組曲「惑星」

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名曲名盤ベスト3 ホルスト/交響組曲「惑星」

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名曲名盤ベスト3 ホルスト/交響組曲「惑星」

紀元前にバビロニア地方で始まった占星術は、のちにヨーロッパに伝わり精緻きわまりない体系に練り上げられた。これに興味を示したのが若い頃から東洋哲学に強く惹かれていた英国の作曲家グスタフ・ホルスト(1874−1934)で、交響組曲「惑星」は、西洋占星術に基づく神話のイメージに触発されて作曲されている。
ホルストが作曲に着手したのは、第1次世界大戦直前の1914年5月。全曲が完成するまでに2年が費やされた。初演は幾度も予定されたが、戦時下につきたびたび延期され、1918年9月に非公開のプライベート・コンサートにてようやく陽の目をみることとなった。指揮者は当時29歳、新進気鋭のエイドリアン・ボールト。オフィシャルな初演は1920年11月15日、ロンドンのクィーンズ・ホールにて、ホルスト自身の指揮によりロンドン交響楽団の演奏で行われた。
詳細な初演記録はこちら > ホルスト:交響組曲「惑星」/ストコフスキー・ベスト5!

7曲より構成された交響組曲「惑星」には、それぞれに西洋占星術に由来する副題が付けられている。
「火星 戦争をもたらすもの」
「金星 平和をもたらすもの」
「水星 翼のある使者」
「木星 快楽をもたらすもの」
「土星 老年をもたらすもの」
「天王星 魔術師」
「海王星 神秘なるもの」
ホルストは初演後に、「占星術から着想を得たが、標題音楽として作曲したわけではありません。もしこの曲に何らかのガイドが必要なら、それぞれの曲の副題が広義に用いられるとすれば充分でしょう」と、作曲の意図について語っている。

レコードの録音技術が、SP>LP>ステレオ(立体音響)>デジタルと発展するのにつれて、この楽曲はポピュラーな人気曲となった。オーディオ・マニアの中には、好きな「惑星」のレコードをオーディオ装置のチェックに用いている人も多い。超強音から超弱音までが大胆に表現され、各々の楽器の特性が色彩豊かに味わえるからだろう。
有名なのは「火星」と「木星」だが、この2曲に限らず、他のナンバーも映画音楽などで頻繁に引用・模倣されている。普段クラシック音楽をあまり聴かない人にも馴染みやすいと思う。
「木星」のアンダンテ・マエストーソ部分は、英国の外交官セシル・スプリング=ライスの詩をベースに、作曲者自身が「祖国よ、我、汝に誓う(Hymn:I vow to thee, my country)」のタイトルで合唱曲にアレンジしている。故ダイアナ妃はこの曲がたいへんにお気に入りで、ロイヤル・ウェディングでは彼女のリクエストによって演奏され、葬儀の際にも葬送曲として演奏された。日本では最近、「木星」からの抜粋が歌謡曲化(2003年12月リリース)されてヒットしたが、不愉快なのでここでは言及しない。

太陽系の一番外側を回っている冥王星が発見されたのは、初演から10年後の1930年。よって、この組曲には「冥王星」は含まれていない。
2000年にホルスト協会のコリン・マシューズが「冥王星 再生をもたらすもの」を追加作曲したため、これを加えて演奏録音しているレコード(CD)も近年増えてきたが、蛇足以外のなにものでもない。3枚を選出するにあたって「冥王星」の有無は最初から考慮に入れなかった。

2006年8月24日:追記
国際天文学連合(IAU)はチェコのプラハで開いている総会で、冥王星を太陽系の惑星から除外することを投票で決めた。冥王星は、米国の天文学者が1930年に発見した天体。惑星に分類されたが、大きさが月よりも小さく、他の惑星と比べると質量や軌道の違いが大きいため、惑星と呼ぶのは不適切ではないかと議論が続いていた。

エイドリアン・ボールト指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 Amazon-Associates

エイドリアン・ボールト指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

(Angel/EMI) 1978年録音

初演の指揮棒を振ったボールトによる5回目(最後)の録音。「惑星」のすべてを知り尽くした指揮者ならではの、熟成した音楽世界。録音のたびにテンポをゆるめ劇的興奮を高めてきた「火星」、清純な高揚感をもたらす「金星」、弦楽器群のしなやかなアンサンブルが美しい「木星」など、貫禄たっぷり。威風堂々の演奏が感動を呼ぶ。至高の境地にくり拡げられた極彩色の大パノラマ。
エルガーの「エニグマ(謎)変奏曲」(ボールト指揮ロンドン交響楽団)とのカップリング。

 
カラヤン指揮ベルリン・フィル Amazon-Associates

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

(Grammophon) 1981年録音

カラヤン2度目の「惑星」は、デジタル・レコーディングによる音質優良盤。ベルリン・フィルの機能をフルに活かした綿密巧妙な語り口。緩急、強弱のメリハリが利いていて、メカニカルながらも華美な「惑星」。

 
スタインバーグ指揮ボストン交響楽団 Amazon-Associates

ウィリアム・スタインバーグ指揮 ボストン交響楽団

(Grammophon) 1970年録音

各々の楽器の立ち上がりが明確に感じられる、男性的で骨太な演奏。重量感を損なうことなくスピーディに展開する「火星」は、60年代に製作された戦争映画のような爽快さ。威勢が良くってカッコイイ「惑星」を所望される方に、まず最初に手に取っていただきたい1枚。
リヒャルト・シュトラウスの交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」とのカップリング。

 

[コラム]

ホルスト:組曲「惑星」 (2006年08月26日)

[Another Disc]

ホルスト/交響組曲「惑星」 (輸入盤)  グスタフ・ホルスト
エイドリアン・ボールト  ヘルベルト・フォン・カラヤン  ウィリアム・スタインバーグ

[楽譜 Sheet Music & Scores]

ホルスト 交響組曲「惑星」  (輸入スコア)
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